【3】

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【3】

 しばらく休んでいたら、少し気分が良くなって。  顔を上げたら、翔太が 「ジャーン!! ハルカ、これ見て! ハルカが好きな青色のアイスだっ!!」  って、どこからか特大サイズの真っ青なビーズアイスを買って来ていた。  それが翔太なりの私への優しさだって、嬉しかったけど、 「え?え? ・・・それって、舌が真っ青になる系のやつじゃない?」  って、私は苦笑いして言った。  翔太が、 「マジか!? じゃあ、一番にやってみよっと!!」  って、ビーズアイスを口一杯に頬張った。  凄く、冷たそうに、 「くーっっ!!」  って言って。  アイスが無くなると、 「どう?」  って言って、見せたその舌が思った以上に青くて、みんなで思いっきり笑った。  ダイチも、モモも、私も、みんなで食べると、やっぱりみんな青くなってて、何だかおかしくて、みんなでいつまでもゲラゲラ笑ってた。  やっぱり翔太といると楽しいし、みんなを笑顔にしてくれる、不思議なパワーがある。  翔太は誰にでも優しい。  特別なんかじゃなくても、こんな楽しい日々が、ずっと続けばいいって思った。
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