【8】

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 翔太とモモが、かわいらしいキャラクターの傘を買って来て、結局みんなそのまま帰る事になった。  翔太とモモが一緒の傘に入り、  ダイチと私が、私の傘に入った。  ダイチが車道側を歩いて、左肩が凄く濡れていた。  無言で私はダイチの方に傘を押し返したけど、また押し返された。  ダイチは、そんな風にいつも優しいし。  翔太は誰にでも優しいし、モモも、みんな、きっとダイチと私が純粋に上手く行けばいいと思っていて、そう思って無いのは私だけなのかもしれない・・・。  いっそ、私の気持ちがそう変わってしまえばいいんだけど、  そんなに簡単に上手く行くものじゃなかった・・・。  きっとダイチの事も傷つけてるんだ。  私だけ、優しくも無いし、いい人でも無い・・・。  何だか、泣きたくなった。  傘を挿してるから、ダイチが濡れないようにしてくれているから、雨のせいに出来なかったから、私は上を向いて涙をグッと堪えた。
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