ホワイトムスクの午后

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「私、太くて硬いのが好きなんですよね…」 上杉さんは突然そう言って、カップ麺に箸を入れるとグルグルかき混ぜ始める。 何を言い出すかと思えば…。 私は自分のカップ麺に蓋をしてその上に箸を乗せた。 「あ、麺の話ですよ」 上杉さんは悪戯っぽい笑顔を私に見せた。 「そりゃそうでしょ…。ラーメン食べるんだから…」 私は一分程で蓋を開け、中の麺を解した。 「私も硬いのが好きです。もっとも私は細麺派ですけどね」 「先生はわかってないですね…。麺は太ければ太い程良いんです」 上杉さんはポリポリと音がしそうな程硬い麺を口に入れる。
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