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2番目の女
「マコ〜愛してるよ」
「リョウヤ〜愛してる〜」
いつも決まって言うセリフ。
でも、本当に愛されているとは思えない。
ベッドの上だけの言葉だから…
吉本茉子25歳
大手自動車メーカーのOL
山上凌也32歳
同じ会社の係長、直属の上司だ
マコは、大卒後22歳で入社
知らずに彼女持ちのリョウヤと恋に落ちてしまった。
後から彼女が居ることを知り、
いつも『彼女と別れる』と言われ続け、もう3年
2番目の女となっている。
「いつ彼女と別れるの?」
「もう別れるよ。マコの方がイイ」
「都合が?」
「違うよ、俺はずっとマコが大好きだ。」
「なら、早く彼女と別れてよ!」
「別に不倫してるわけじゃないんだから…マコは2番目でもいいって言わなかった?」
「そんなこと言った覚えないわよ。じゃあ、もう終わりにしようよ!」
「どうしてだよ?こんなに好きなのに…」
「私、もう25だよ。結婚したいもの。」
「じゃあ、もう少し待ってよ。もうすぐ課長に昇進出来そうなんだよな。」
「それと何の関係が?」
「結婚するなら、課長になってからの方がいいだろう?」
『言い訳ばっかり…』
「なら、その前に彼女と別れてよ。」
「そうだな〜やっぱりマコがイイ、相性抜群なんだよな」
「何の?私は、カラダだけなの?」
「ううん、そんなことないよ。全てにおいてマコが最高だ!」
「なら、どうして彼女と付き合ってるの?」
「それは…」
彼女は、取引先の社長さんの娘さんだからだ。
「ある意味、大切で都合がいいのよね?なら、とっとと結婚しちゃえば?私なんかと遊んでないで…」
「マコ〜拗ねてるマコも最高だよ〜」
どうして、こんな優柔不断で自分勝手な男を好きになってしまったのだろう。
でも、この沼から抜け出せないでいる。
自分の将来のこと、そろそろ真剣に考えないと…
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