再会

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再会

その日は、早々にリョウヤと別れ、少し呑みたい気分になり、お店を探しながら、1人で繁華街を歩いていた。 すると、「マコ?」と、呼ばれた気がして、 振り返った。 「やっぱり、マコだ!」 「え?えーっと…」 『誰だっけ?どこの誰だか?全く思い出せない』 「あー分かんないか?中学の時の…神野智輝(かみのともき)だよ。」 「えー!トモキ?うそ〜ごめん全然分からなかった。全く面影なくない?」 「おいおい、お前…」 「あ、ごめ〜ん、ハハ」 「ま、確かに中学の頃の俺は、存在感がなかったよなぁ〜」 存在感は薄かったが、優しくて、男友達としては、 マコは、案外仲良くしていた。 「すごく変わったね。なんか垢抜けたって言うか…イケメンになったね。」 「ハハ、そうか?それは、嬉しいなぁ〜 生活が180度変わったからなあ」 「え〜そんなに?」 確かに上から下まで、高級感溢れる服装をしているような気がする。でも、ちょっと違う… 「マコは、相変わらず綺麗だなぁ〜 一際、目立ってたからすぐに分かったよ。」 「もう、何言ってるのよ。恥ずかしい…」 「ホントだよ。今からどこか行くの?」 「呑みたい気分だからお店を探そうかと思ってたの。」 キョロキョロして… 「1人?」 「うん、今、と別れたところだから」 「そうか、なら、ご一緒してもいいですか?お嬢さん。」 「ふふ何よ、その言い方。いいわよ。でも、予定は、大丈夫だったの?」 「うん、全然大丈夫。」 本当は、仕事関係者との会食があったが、気乗りしないから…と部下に任せると、メールを入れたトモキ。
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