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ふたり…
茉子は、着替えて、1階へ
智輝に連絡を入れておく。
そして、すぐに凌也も降りて来た。
「何食べたい?」
「う〜ん、今日は、お腹空いてるんですけど…何でもいいんですか?」
「いいよ〜」
「じゃあ、焼肉〜!」
「了解〜!」
『あら、いいんだ』と思う茉子
『なんか前みたいに、焼肉とか…嬉しいなぁ』と思う凌也
いつぶりだろう。2人でゆっくり食事をすることになるなんて…もう無いと思っていた。
電車に乗って数駅の街まで行った。
お店に入り、区切られた席に向かいあって座る。
半個室のようで話し易いと思ったのだ。
「何飲む?」
「久しぶりにビール飲もうかなぁ?」
「うん、飲もう!」
凌也は、タッチパネルで、スムーズに注文してくれた。
「生ビール2つに、牛タンは、外せないね?」
「もちろん!」
茉子の大好物だ。それからも、焼き野菜の盛り合わせ、お肉類を適量ずつ頼んでくれた。
何も言わなくても、好みは分かっている。
そりゃあ、そうだよね。それだけ、一緒に居た時間は、長すぎた。
すぐにビールが来た。
「お疲れ〜」
「お疲れ様〜」
乾杯しよう!なんて言わなくても、自然とカチンと、
グラスを傾け合う。それも暗黙の了解。
その1つ1つが茉子には、切なかった。
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