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一緒にハンバーグを食べた。
無邪気な凌也、久しぶりな感じがした。
「33歳になったのに全然変わらないね」
「俺は変わらないよ、ずっと茉子が好きだし…」
「そんなこと言ってるんじゃないのに…」
「茉子は?」
「ん?」
「俺のこと好き?」
「…」ニコニコしながら、言わない茉子
「なんで?言ってよ。」と、また子どもみたいに言う
また、抱きしめられる。
「ん?」
間近で顔をみる凌也、答えるまで目を離さない。
「好き」
唇を重ねる、何度も何度も…前みたいに…
でも、凌也は、そこまでで我慢した。
茉子はまだきっと、今日のことを消化出来ていないから。
「週末、ここへ引っ越して来い!」
「やっぱり!大家さんの知り合いの部屋はないの?」
「イヤ、1階下にあるよ。でも、茉子の部屋は、ここだよ、大家さんの知り合いの部屋」
「ふふ、どうして1年間?」
「どうせ結婚するから1年も要らないだろう?」
「まだまだ、落ち着いてからでしょう?」
「もう落ち着きつつある。」
「智輝のことは、もう会うこともないけど、お嬢様のことはまだ解決してないんでしょう?」
「まあな、でも、大丈夫だよ。もう俺は何があってもブレることはない。宣言もしたし…」
「ホントに…凌也と一緒に居てもいいのかなぁ?」
「もちろんだよ。会社には、大家さんの知り合いの部屋ってことにしておこう。」
「うん、分かった。ありがとう。」
「ううん、やっと折れてくれた、この頑固者は、ホントに手強いんだよな。」チュッ
「だって…色々ありすぎて何がなんだか…」
「心配要らないよ。お前は、俺だけを見てろ!分かったな!」
「うん」
やっぱり、ずっと離れられなかったのは、愛があったから…凌也が大好きなんだと思った。
「ごめんね、凌也」
「なんで謝るんだよ。色々あったのはお互い様だから…」
「うん、ありがとう」
今日は、ずっとニコニコしてる凌也が見れた。
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