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数日経って、智輝の秘書 松田さんから連絡が来た。
『茉子様、この度は、本当に残念なことで…私は、大変意気消沈致しております。しかしながら、お二人で決められたことですので…
つきましては、茉子様が置いて行かれた糠床、お味噌、梅干し、どれも素晴らしい物で大切な物でしょうから、私がお送りいたします。社長には、告げませんので送り先を教えていただけると助かります。差し出がましいことですが、どうぞよろしくお願いします。』
「あ、どうしよう?」
「ん?」
「見て〜」と、凌也にスマホを見せる。
「出て来る時、とりあえず服類を持って出たけど、
糠床、お味噌、梅干しは、重くて持ち出せなかったの。諦めたんだけど…でも、大切だと言えば大切なの…」
「なら、松田さんだけの時に一緒に取りに行こうか?」
「そうだね、住所を伝えるのは、やっぱり…ね」
「うん、万一、彼に伝わったら、また茉子がイヤな思いをするかも…」
「そうだよね。松田さんに聞いてみる。」
そして、松田さんに連絡し、金曜日の夜に凌也と一緒に取りに行くことになった。
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