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もう一度、かけ直すが、留守番電話になり、
繋がらない。
「凌也…」
会社の玄関先で、座り込み、涙が流れて動けない。
ガードマンさんが心配して、起こしてくれる。
「ありがとうございます…」
山口先輩が心配して、降りて来てくれた。
「茉子!大丈夫?」
「どうしよう、先輩!凌也、行っちゃった。」
「電話は?繋がったの?」
「1回繋がったから、すぐに戻って!って言ったけど、もう、すでにお嬢様の車に乗ってたみたいで、途中で電話を切られました。」
「あの女が切ったのね!やっぱり、最低な女だ!
ずっと鳴らし続けるわ。メールも大量に入れておくわ。とりあえず、事務所に戻ろう!」とエレベーターホールへ
「ありがとうございます。でも、もう無理です。帰って来るのをウチで待ってます。」
「ウチって、一緒に住んでるの?」
「あ、はい」
「1階下っていうのは、嘘だったんだ。」
「あ、はい、すみません。」
「じゃあ、もう結婚するのね?」
「はい、そのつもりです。」
「そっか…なら大丈夫かな?だから、山上さん、茉子にマンションを紹介する!って言ってたのね?」
「はい。アレから引っ越しも手伝ってくれて、一緒に住んでます。お嬢様のことが落ちついたら…って…。だから、コレが最後だと思ったから…また、あんな事件を起こされたら…と思って…」
そういうと又、涙が…
「そっか…」
先輩が会社の入口を見て…
「大丈夫だよ、茉子!」
「え?」
入口から凌也が走って入って来るのが見えた。
「茉子!」
凌也が走ってる
「え?」
抱きしめられてる
「茉子、大丈夫か?」
「どうして?」
「すぐに戻って!って言われたら、戻るだろ!」
「だって、電話、切られたから…」
「あーお嬢様に切られた。取り替えして、一喝して、降りて来た。あの人、お淑やかなんかじゃないな!豹変してた。相当な悪女だ!」
「凌也!」抱きしめてしまった。
「あーあ、お2人さん、皆んなにバレちゃったよ。」
「あ!」
「あー!」
周りには、帰宅しようと、大勢の人がエレベーターから降りて来ていた。
何事か?と、皆んなが見ている…
「どうしよう…」
先輩が、「あ、すみません、お騒がせして…この2人、もうすぐ結婚するんです。見せつけられて、困ってるんです。」と、言うと拍手が起こった。
「え?」
「え!」
「あは、どうも、すみません。とりあえず、逃げようか…」と、エレベーターに乗り込み上へ
「ごめんな、また泣かして…」
「ううん」
エレベーターの中でキスをする
ピーン
部署があるフロアー
手を繋いだまま降りて、開いていた会議室へ入り、
カギを閉める。
また、抱きしめて、続きのキスをする凌也
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