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宣言
「先輩!」
「あ、そんなとこに居たんだあ〜」
『何してたんだ♡』
「あ、部長が呼んでる。さっきの騒ぎ、もうバレちゃったみたいで…ハッキリ言った方が良いよ。」
「はい、分かりました。」と凌也
心配そうな顔で見る茉子に、
「大丈夫!」と言う凌也
「うん」
『ヤダ♡見つめ合っちゃって〜きゅん♡』
「さあさあ、宣言しちゃいなさい!」
「はい、ありがとうございます。」と、先輩にお礼を言って、部長のところへ
コンコンコン
「失礼します。」
2人で一緒に入る
「山上くん!いったいどういうことかね?」
「お騒がせして申し訳ありません。」
と、事の流れを説明する凌也。
「で、吉本さんとは?」
「はい、結婚前提のお付き合いをしておりまして、すぐにでも、結婚しようと思っています。」
一瞬、茉子は驚いて目を大きく見開いてしまった。
「そうなのか…お嬢様のことがあったばかりだからなあ」
「はい、ですので今日、最後にお会いしたい!と言われましたので、私もお詫びをして終えようと思っておりました。」
「なるほど…お嬢様は、ご傷心だったのでは?」
「部長!お言葉ですが、彼女は、大丈夫です。とてもお元気でしたし、かなりの男性遍歴がお有りだと伺っております。私なんか相手に及びません。それ相当のお相手と結ばれますことを願っております。」
「そ、そうなのか?」
「はい、私より、周りの人の方がよくご存知だったようで…」
「そうか…」
「ですので、私は、この吉本さんと結婚致します。」
「そうか…なら、私は祝福するしかないようだな。おめでとう!」
「部長〜ありがとうございます。」
「ありがとうございます。」と、茉子もお礼を言う。
ドアの向こうでは、それを聞いていた同僚たちが
拍手している。
「え?」
「聞いていたんじゃないか?」
と、ドアを開ける。
「おめでとう〜」
「おめでとうございます!」と、帰ったはずの同僚たちが、皆んな戻って来て、拍手をしてくれている。
「ありがとう!」
「ありがとうございます。」
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