真実というのは、----------

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         3.捜査の謎の壁  2、3日ほどして、江草刑事は、消息を絶った彼の高校、大学を訪問したが、有力な情報を得られなかった。また、彼のマンション近くを聞き込みに回っていた。そして、ある日、捜査一課で悩みに悩みぬいていた様子の江草刑事に、一本の電話がかかった。ある大衆食堂の店の主からで、「気がかりなことが、あるので来て欲しい」とのことだった。捜査一課の彼の席の横で、元恋人の面影が見え、「ほら、行き、行き」と声がして、すぐに向かった。  そして、店の主の話によると、彼が、消息を絶ったと思われる3月13日の2、3前後の夜遅くに、店を彼が出た後すぐに、何かのとバタンという車のドアの大きな音がしたということだった。  すぐに、この店が商店街にあるということは、近くに監視カメラがあるはずと気づき、すぐ15メートル東方向先にカメラを見つけた。そして、監視会社に連絡すると、警視庁と連携していとのことで、すぐに映像を送信すると返答があった。そして、捜査一課へ戻ると、すぐさま先に連絡してあった鑑識課にもいたことがある作部刑事と会議室で映像ファイルを分析した。  その映像ファイルの分析によると、夜中0時16分に灰色の車に連れ去られているのが映っていた。すぐに、交通課へ連絡し、車の所有者を割り出してもらうと、驚いたことに、先日逮捕され、身柄を拘束されている産連銀行の操元専務の車だと判明した 。 この映像にしばらく凝り固まった作部刑事と江草刑事は、何度 も目を疑った。そして、特に江草刑事は、なぜ、なぜと疑問に思うとともに、余りの何か恐怖心で、しばらく体が震えていた。  そして、2人で今後の捜査の対策を案じていた。会議室で、消息を絶った彼の安否の確認より、捜査員の身の安全と捜査四課で 調査中とのこともあって、この時点で捜査中止と、捜査四課に消息を絶った彼の調査の委託願いの2つの書類を課長へ提出する ことになった。 翌日になり、捜査四課の岸科課長より連絡があり、今回の情報 提供のお礼と共に、操元専務の関係者が、先日、消息を絶った 彼を殺害したとの自供を得、他の関連も調査中だとのことだっ た。  そして、江草刑事は、彼の行方を依頼していた春夫 貢に会い、彼が事件に巻き込まれ亡くなったことを伝えた。しばらく して、春夫氏は、しばらく顔を下に向け、涙ぐんでいた。
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