嫁と姑、この先に

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嫁と姑、この先に

「若い人は若い人でやりなさい。あなた達に迷惑はかけないから。」 彼女の若い時からのセリフ。 「娘に頼むから」 体の元気な彼女は言った。 「介護?嫌よ。自分の親なら考えるけど。」 「絶対無理~」 次男の嫁は言い放つ。 う~ん、娘は距離的に遠い。 頼むにしても、限界がある。 次男は嫁の言いなりだし、 家に波風は立てたくないオーラを出している。 長男? お一人様で仕事が忙しいとのこと。 まず、ここに来てない。 見る気がない。 何が問題? まず、彼女の認知症が進んで一人暮らしが困難になってきた。 「私は何でも自分で出来る。」 「大丈夫!」 彼女の口癖。 サービスでは限界がある。 施設入所は本人が拒否しているし、本人の年金が少ない。 子供達も施設には否定的。 お金も出せない、と言われている。 しかも持ち家!(生保がうけられない) 売却も拒否!(両者とも!) ご近所さんからは苦情が絶えない。 「火事が出るかもしれない。」(ボヤあり) 「毎日来ては、家に帰らない。」 「どうにかしてほしい。」 ニッチモサッチモイカナイ。 介護あるある。 せめて、週1回家を覗いて欲しい。 「あなたが行けば良いんじゃない?」 次男嫁。 「じゃあ、行けるときに行きます」 次男。 よし!道は繋がった。 「あんたに迷惑はかけない。来なくて良い」 本人。 こら!なんてことを! 息子が顔を見に行くって言ってるのに、なぜ断る! 元の木阿弥。 はじめにもどる。 個人主義、核家族化とは言うものの、少子高齢化のご時世。せめて、 「元気な時は良いけど、何かあったらお願いね。」 の一言あっても良いのでは? 共存共栄社会。 言葉だけでも繋いでおけば、頼る頼らないはその時になって決めれば良いこと。 初めから切ってしまうのは、後が続かず後悔する気がするのは、気の回しすぎだろうか?
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