23人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
「ほら!この前蒼太に貰ったピアス!今日初めてつけるんだぁ。可愛いでしょー?」
シルバーの雫型のピアスを揺らし、彼女は再びパタパタと俺の元に駆け寄ってきた。
「どう?似合う?」と目の前で頭を振り、彼女はピアスを揺らして見せる。
……そんなことは当たり前だ。
似合うだろうと思い、俺が買ってプレゼントしたものなんだから。
「はいはい。ほら、準備できたなら行くよ」
スマホをポケットに突っ込んだ俺は、車のキーを手に取りそのまま玄関へと向かう。そんな俺に対し彼女は「ちょっとー、似合うか聞いてるのにー!」とふくれっ面をしつつ後をついてきた。
これがいつも、俺たちが出かける前のお決まりのパターン。
最初のコメントを投稿しよう!