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「あはははは!似合う!似合いすぎるよ。航平ちゃんも着る?」
「絶対に嫌だ……」
何を笑ってるんです?と来た栞も笑っており、まだ赤ちゃんの侑弥もニコニコしている。
クリスマスが終わり、直ぐに大掃除ということでまずは自宅から。
自宅が終わったら下宿の方の大掃除と聞いていたが、部屋から出てリビングで固まった状態で立っていたのは那智。
「冬弥!お前も着ろ!」
「嫌ですよ。スーツが汚れるのが嫌だと言ったのは那智でしょう?」
「だからって……」
以前貰ったという真っ白な割烹着に三角巾を頭につけ、箒と雑巾を持つ姿は未だかつて見た事が無い。
「はいはい。窓拭きは航平。床ふきは雪翔。栞さんはキッキンお願いしますね」
「お前はサボりか!」
「嫌ですねぇ。私はお風呂掃除しますよ。終わったら他を手伝います。あ、那智は背が高いので上の方のホコリも隅々まで落としてくださいね」
ちくしょう!と聞こえてくると思いきや、さっさと終わらせて脱いでやると何故かやる気が出た那智。
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