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再会
さっきいたホテルから徒歩10分のところにあるホテルが私の勤務先。
勤務先のホテルに早歩きで向かっているが、頭の中はベッドで眠っていた男のことでいっぱいだ。
昨日は疲れ切ってストレスMAXだったので、お客様に上手く説明できるようにと自分に言い訳して、例のホテルのバーで飲んでいたのが事の始まりだ。
競合のホテルということもあって、最初はバーのカウンターに座って、客層や内装などをじっくり観察していた。
観察しながらも頼んでいたワインを飲んでいたら、気付いた頃には結構飲んでいて気分もだいぶ良くなっていた。
「隣いいですか。」
そんな上機嫌な私に一人男性が声を掛けてきた。
驚くほど上品ですらっとした男性が目の前に立っていた。
しかもかなりのイケメンだ。
自己肯定感が低く自分に自信がない私は、シラフの時に声を掛けられていたら100%断っていたが、かなりワインを飲んでいた私は正気な判断ができていなかったんだろう。
正気な今だからこそ、この時を思い出し後悔に襲われる。
「拒否されないってことは肯定してくれていると判断して、隣に座らせてもらいます。」
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