まえがき

1/2
10人が本棚に入れています
本棚に追加
/118ページ

まえがき

いま、ショッピングモールの中に入ってるサンマルクカフェでこの文章を描いてます。何故って? 出勤前だからです。 同じ階のテナントで、ご当地の食品を売る仕事をしてます。あと10分で出勤です。だいぶ差し迫ってます。ヤバいです。そんな時にまえがきを描くなって話ですが。 ショッピングモールのカフェはヤバいです。人がたくさん通りかかります。隣のおじちゃんがテレワークで会議してます。商品を購入してない人が勝手に座ってます。子供が泣いてます。おばちゃんも鳴いてます。 そんな劣悪な環境の中で、僕は毎日『つぶやき』を描いてます。何故って? 出勤前だからです。願わくば箱根とかの温泉地で描きたい。毎日そう思ってます。 小説は退勤後に描き溜めます。ただしPCに直接ではなく、いったん別のデバイスを介します。 そのあと推敲を兼ねて、描き溜めた文章をPCに再び手打ちする。本来は、それが出勤前のサンマルクで行いたい作業です。そのためだけに出勤時間より2時間も早く現着します。 しかし作業自体は30分くらいで終わってしまい、あとは時間を持て余すだけです。それが分かっていて、2時間も早くサンマルクカフェに来るのです。何故って? バカだからです。そのまんまワード開いとけば筆が進むと思っているのです。実際に1文字でも進んだ試しなんか一度もないのに。 時間は余る、されど小説は進まず――そんな時に描き始めるのが『つぶやき』です。『なんか描いとけ』の精神で、適当に筆を進め始めます。そうやって、作業が進まなかった罪悪感をごまかしているのです。 そんな調子だから、つぶやく話題も適当です。脈絡もなく、突然字数制限ギリギリまで喚き始める。あとからタイムラインを見た人が『えっ、何だコイツ』とドン引きする顔が頭に浮かびます。そもそも、『もっと見る』のアイコンをクリックしてまで読んでくれてる方って何人いるんでしょうか。知りたいようで知りたくないです。知ったら心が折れると思う。 それでも『つぶやきが面白いから作品にまとめてくれ』という声が届くのだから、人生わからないものです。
/118ページ

最初のコメントを投稿しよう!