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「お前のこと、もっと知りたい。好きなもの、嫌いなもの、なにを考えていて、どうしたいのか。教えてくれ」
「はい。私もサフィリア様のことをもっと知りたいです。ゆっくりお互いを知っていきましょう」
綺麗な目が細められ、うっとりとするような笑みを作った。
(私の素敵な旦那様……!)
想いが溢れて堪えきれず、背伸びして、その唇に触れた。
はっと目を見開いたサフィリア様は、次の瞬間、幸せそうに笑み蕩けた。
また何度も口づけを交わしている間に、お腹に当たっているものが熱く硬くなっていった。
それを気まずそうにして、サフィリア様は身体を離してしまった。
「ごめん、ニーナ。気にしないでくれ。ちゃんと我慢できるから」
恥ずかしそうに告げられて、私はサフィリア様に抱きついた。
「あ、ちょっと、今はまずい」とうろたえるサフィリア様に離されないようにしがみつく。
「どうして我慢するんですか?」
「え? だって、僕が抱くからニーナが疲れて、そんなに痩せてしまったんだろ?」
「違います。単に食欲がなくて、あまり食べられなかっただけなんです」
それを聞いたサフィリア様は痛ましそうに私を見て、「ごめん」とつぶやいた。
「もう謝らないでください。私はサフィリア様に愛されるのは……好きです」
なんでも言うと誓ったことを思い切って実行してみる。顔が真っ赤になったのを感じた。
「ニーナ、そんなことを言われたら我慢できなくなるよ……」
掠れた声でサフィリア様がささやいた。
「だから、我慢しないでください」
そう言って、硬くなっている部分をそっとなでた。
ビクッと震えて、それはさらに大きくなった。
「…………ニーナ、今寝室に行ったら、しばらくベッドから出せないけど、いい?」
真っ赤なまま、にっこり笑って頷くと、安心したようにサフィリア様も微笑んだ。そして、私の手を引いて、寝室に連れていった。
寝室はほのかな花の香りに包まれていた。私はふと聞いてみた。
「サフィリア様、どうして朝一緒にいてくれないんですか? 目覚めたときにいつも一人でさみしかったです」
サフィリア様はバツが悪そうな顔で、私の髪をなでた。
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