第1章 絶望

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第1章 絶望

部屋に戻っても、誰も迎え入れてくれるはずがない。わかっていても、私はまたどん底にいる気分になる。 大学4年。周りはみな、内定をもらって大はしゃぎしているのに、私は全て不採用。採用されたところで、きっと誰にも祝福されないだろう。 ……もういい。孤独に溺れるくらいなら、いっそのこと消えて楽になろう。 望むのは、静かな死。 震える手に大量のソレを乗せ、漏れ出す心臓音に抗いながら、口に放り込んだ。 これで、楽になれるから。そう、これでもう、おしまい…………。 だんだんと瞼が重くなり、そのまま床の上にドサッと倒れた。
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