145人が本棚に入れています
本棚に追加
大会議室に戻ると、まだ数人の若い社員が残っていた。
このキラキラとした眩しいオーラ!
きっとサンテボの営業部だ。
私は空気のように「お疲れ様です」と挨拶をしてから、すぐに作業へと取り掛かった。
楽しそうな笑い声が聞こえようとも、私は黙々とテーブルの上を拭いていく。
こんなこと、学生時代から良くあることだから。
集中していたせいで、全ての机は無意識のうちに拭き終えていて。
いつのまにか部屋には、誰もいなくなっていた。
少し伸びをして、壁にかかった時計を見上げると20時30分を少し過ぎたところ。
最後に机と椅子をならべる大仕事だ。
まばらになった長机を会議室の姿に戻していくのだが、それは思ったよりも重く運びにくい。
明日の筋肉痛を覚悟しながら、2台か3台並べた時だった――
「これ、並べればいいんすか」
最初のコメントを投稿しよう!