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進級しても3人は一緒のクラスにはならなかった。和也だけが別で矢島と恵は一緒になった。
「ちぇ~なんだよケチだな。俺も一緒が良かったな~」ブーたれる和也を宥めた。
「来年は一緒になるかもしれないじゃん~」
恵は中学になって身長が延びて女子が放って置かなくなっていた。
面倒くさい横の繋がりが広がった事を恵は疎ましく思う。
「僕は矢島と和也を待つんだ、放って置いてくれ」
「待ってる間だけでいいから、部活の話をしようよ」
「待ってる間は図書館で借りた本を読みたいんだ」
つれない素振りも女子はドキドキして恵と接点を取ろうとしていた。
和也や矢島を一人で本を読みながら待つ日々が続くが3人が集まるときは和也の家で夕飯を食べることが恵は楽しかった。そして矢島のやんわりした喋り方や子供の様な笑い方が恵をリラックスさせ和也の口調は力強くリラックスするより戦闘体勢を強くさせた。2人とも好きだが恵は矢島には恋愛対象の気持ちが強かった。
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