空へ

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 今日は天気が荒れるのがわかる。  大人しく巣に綴じ込もって嵐が過ぎるのを待ってなきゃいけないんだ。  嵐が過ぎても、しばらくは風が荒れるから出ちゃいけない。それが掟。  わかっちゃいたんだけど、嵐もだいぶ収まったし、あの強い風なら僕の翼でも高く飛べるんじゃないかと思ったんだ。 「よし!」  僕は思いきって空へ出た。  時折強い風が吹いて、それに翼を任せてみた。 「なんだ、大丈夫じゃないか、風が気持ちいいよ」飛べる!飛べる!  悠々と高い空へ登って行こうとした。  いきなり強烈な風が横から吹き付けバランスを失った僕は翼をばたつかせる暇もなく地面が目の前に迫った。 「ああ、もうだめだ」
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