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日本のどこかしらで
毎日、事故が起きてる。
いつ、自分に降りかかってくるか
わからない。
そう、他人事ではない。
突然、家族を亡くす悲しみは
当事者にしか、わからないだろう。
祐子のお通夜、告別式は
とどこおりなく、行われた。
告別式には、
ヒカル君が車椅子で参列した。
ヒカル君のお母さんが車椅子を押しながら
軽く会釈した。
棺の中に花を入れるのも
果物を入れるのも
ヒカル君は、祐子の顔の1番近いところに
そっと入れていた。
そして、
ヒカル君は
車椅子から立ち上がり
祐子の唇に、そっと唇を重ねた。
その目には
涙があふれ
『祐子、祐子、祐子ー』
声にならない声で
名前を呼んだ。
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