倒錯恋愛キネマ

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倒錯恋愛キネマ

くすくすくす。 まどろみに沈んでいた俺の脳裏に、笑い声が響く。 その声に引き摺られるように、俺は眠りの淵から現実へとゆっくりと浮上する。 瞳を開けても目の前は虚ろな闇で。 ツンとした静寂が耳に痛かった。 誰か。 何か。 音が欲しい。 重い身体を起こしながら、胸の内で叫んでいると……。 「まだ寝てたの?もう夜中だよ?っていうか、寝る以外に何かすることないの?」 くすくすくす。 再度聞こえた笑い声と共に、俺を嘲る女の声。 思い出した。 「陽奈……今何時だ?」 「午前2時過ぎ。丑三つ時だよ」 重くグラグラと揺れる頭を押さえながらスマートフォンを拾うが、電源が入っていない。 充電した記憶も無い。 ……いや。 昼間の記憶が、悉く思い出せなかった。 俺は何をして、いつ眠りについたのか? この頭や身体の気だるさや重さは何なのか? 酒? 薬? 「相変わらず、冬吾はお寝坊さんだね」 くすくすくす。 陽奈は笑う。 「お前も寝てばっかりじゃねぇか」 「はいはい。そうだね。寝てばっかりなのは私も同じだね」 陽奈は笑いながら俺の頭を撫でた。 「子供扱いするなよ」 「本当は望んでるくせに」 「……黙れ」 挑発するような陽奈の言葉に腹が立った。 笑いながら母親のように俺の頭を撫で続ける彼女を、俺はベッドの中に引き摺り込む。 噛みつくように陽奈の唇を貪る。 耐えきれずに口を開いた陽奈の口内に舌を滑り込ませ、蹂躙する。 ぴくり。 ぴくり。 陽奈の身体が跳ねる。 黒い瞳は潤み、呼吸も荒くなる。 余裕を無くした陽奈の様子に満足して唇を離すと、陽奈の潤んだ黒い瞳が俺を睨んだ。 「頭がしっかり働いてないクセに、よくこんなことができるよね……冬吾」 「陽奈の身体がエロいのが悪い」 途端に陽奈は吹き出し、大笑いを始めた。 「こんな私の身体に欲情できるとか、信じられないんだけど。私だったら1億積まれても願い下げだよ」 笑い続ける陽奈の身体をベッドに押さえつける。 「俺の愛する陽奈を侮辱するな。例えそれが陽奈本人でも、俺は陽奈を侮辱するヤツは許せない」 俺の言葉に、陽奈はピタリと笑うのを辞める。 黒い瞳が、俺を見上げた。 唇が小さく動く。 陽奈が何を口にしたのか理解できず、首を傾げる俺に、陽奈は再びその顔に笑みを浮かべた。 「で、どうするの?ヤるの?」 再度の挑発するような言葉に、表情に、ゴクリと唾液を飲み込む。 「ヤる」 「まぁ、そうだろうね」 くすくすくす。 また笑い始めた陽奈の首筋に俺はかぶりつき、歯を立てた。 すると、口内に奇妙な味が広がった。 続けて、嗅いだこともない奇妙な匂いが鼻を刺す。 働かない頭が、脳が、警鐘を鳴らした。 これ以上進むなと。 引き返せと。 「煩い。黙れ」 俺は自分自身に言葉を叩きつけると、陽奈の胸の膨らみを揉み、舐める。 ぴくん。 ぴくん。 相変わらず面白いように跳ねる、陽奈の身体。 考えるのは後でいい……そう思った。 今はただ、陽奈の身体に溺れたい。 何もかも忘れて、快楽の深淵に溺れたい。 「陽奈、お前感じやすいのな?」 「……んあ♡」 赤く熟れた乳首から唇を離すと、濡れた陽奈の唇から切羽詰まった声が零れた。 さっきまで年上ぶった生意気な口を叩いていたのに。 俺を見下すように笑い続けていたのに。 結局陽奈は、快楽に流されやすいのだ。 ……起きてすぐ盛っている俺に言えたことではないが。 「あっ♡」 「……ここか?」 「ああんっ♡そこぉっ♡ぐりぐりしちゃだめぇっ♡♡」 指先で肉芽を摘まみ転がすと、陽奈の声はより大きくなり、身体も今まで以上に大きく揺れた。 「ひぁっ♡だめっ♡♡イっちゃうから♡♡」 そのまま擦り続けると、陽奈の身体は痙攣したように震え出す。 ビクリ。 ビクリ。 何かが頭の中をよぎった。 思い出せと叫ぶ自分に、黙れと恫喝する。 「いっ……♡ぁあああん♡♡もうムリぃ♡♡クリトリスぐりぐりされてイくぅううう♡♡」 見下ろすと、涎を垂らしながらはしたない声を上げて喘ぎ続ける、とろけきった陽奈がいた。 俺は肉芽から、愛液を垂れ流し収縮する秘部に指を滑らせ、押し開く。 指を押し込むと、待っていたと言わんばかりにあたたかい媚肉が俺の指を咀嚼し始める。 「陽奈のおまんこ、もう俺の極太ちんぽを欲しがってビショビショだぜ?ヒクヒク呻いてやがんの」 「だめぇ♡もうムリぃ♡♡」 「お前、もうトんでんのかよ。年上ぶるんならもうちょい粘れよ」 「だ……だめ♡ホントに♡もうっ♡♡」 「……淫乱が」 「ひぁっ♡♡あああん♡♡♡ムリって♡♡言ったのにぃいいい♡♡♡」 ズブズブと押し入ると、陽奈の口から今まで以上に甲高い声が上がる。 俺の精を1滴残らず絞り取らんと、陽奈の熱を孕んだ媚肉が、俺の肉棒に絡みつき、締め上げる。
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