182話 よくある 閑話? 神様に認められた勇者

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 最近伸びた緑色の髪。髪質が細く、さらさらとして綺麗だと思う。小顔ですげー可愛らしい。性格も、前の世界にいた裏表のある女子なんかとは、比べものにならないほどいい。しかもドジっ子属性なのがグッとくる。更に、突き出たあの大きい胸。初めて会った時から釘付けになってしまっていた。  入学したての頃、腕に絡みついてきて何度もあの胸に当たったことか。その味わったことのない感触に毎回ドキドキしたものだ。  しかし最近、彼女との距離が遠い。避けられている気さえもする。腕に絡みついて来ることも無くなってしまったし。  何回かメイスターに相談してみたけれど、気にし過ぎだとか、恥ずかしがっているだけなのでは、と言われた。  確かにここ最近、髪を伸ばし始めて女性らしくなってきた。大人になってきたということなんだろうか。躓いたり、甘えなくなったりしなくなったのも、そのせいかもしれない。こうして隣にいても嫌な顔は見せないのだから、嫌われていないとは思うんだけど。  女子の考えていることはよくわからない。こんなことなら、前の世界でもっと女子と交流しておけばよかった。そう嘆息した。  前の世界では、数人、幼稚園からの悪友がいた。みんなで走り回って、それなりに楽しく過ごしていた。  でも、中学校に上がるとその生活が一変したのだ。  そこには三つの小学校の卒業生が集まっていた。仲の良かった悪友とは、それぞれバラバラのクラスになってしまった。
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