近所のなっちゃん

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 突然いろんな人に質問されて困惑していると、さらに人が集まって身動きが取れなくなった。  腕に腕章をつけている人が多く、報道をする記者達だとわかった。  突然のことに動揺しながら、僕は台本を読むかのように緊張して話した。 「僕が空を飛びました。いつのまにか飛んでいました。空は怖かったです」  多くの記者が目を輝かせていて、そこには獲物を捕らえたという雰囲気が漂っていた。 「今までに空を飛んだ経験は?」 「電車と同じ速度で走って足は痛くなかった?」  僕が話す全ての言葉をマイクで拾い、カメラで一挙手一投足を捕捉しようとしているのではと恐怖を感じた。  大勢で熱気を帯びた集団が怖くなり、僕はその場から走って逃げようとした。  その時、服の裾を小さな手が掴んでいることに気づいた。
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