なっちゃんとハンカチ

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 車に乗っている間に明日から検査が始まることを聞いた。  検査内容は現時点では言えないと首を振って教えてくれなかった。  男は自分が警察官であり、研究所の職員でもあることを伝えて、これから政府が管理している施設で眠ってもらうと言った。  しばらくすると鬱蒼と茂る森林とそこに隠れるように配置された研究所が姿を現した。  男は建物の二重扉の施錠をカードキーで開けると、指紋と網膜の認証の後、監視カメラに自分と僕の姿を映すと、三枚目の扉が開き中に入ることができた。  部屋に案内されると厳重さはなく簡易的な宿泊施設だと思った。  僕は疲れ果て目を開けているのも辛く、倒れこむように眠った。
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