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「お客様にご案内いたします。この先の駅で人身事故が発生いたしましたため、現在運転を……」
すぐに、聴き慣れたアナウンスが流れる。
「うわ、まじか。疲れてるときに、勘弁してくれよ」
ため息をつきながら、腕時計を見る。
このままだと、家に帰るのがかなり遅くなりそうだ。
いやなタイミングに乗ってしまった。
早く運行を再開してくれ。
腹が立つのを抑えながら、再び目をつむる。
どうせ電車が動かないのなら、少しでも眠って疲れを取ろうと考えたのだ。
だが、
「アハハハハ!」
また、女の子たちのはしゃぐ声。
さすがに頭にきて、注意しようと目を開けた。
しかし、次に聞こえた会話で、Tさんは固まってしまった。
「また死んだね!」
「ね!死んだ死んだ!アハハハハ!」
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