4. The first argument

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 それからしばらくの間ベッドの中で呆然としていた私は、そのまま眠れるわけもなくベッドから出た。    (ちゃんと寝ててって言われたけど……こんな状態で呑気に修平さんのベッドで寝てられるわけないよ……)  ふらつく足を何とか床につけて、壁に手を着きながら一歩ずつ進む。  リビングのドアを開けて中に入ると、居ると思っていた姿は見当たらなかった。  「修平さん……?」  呼ぶけれど返事はない。  いつもなら私がリビングに行くと寄ってくるアンジュの姿もない。  「アンジュ?……修平さん?」  何度呼んでも返ってくるのは静寂だけ。  廊下に出て呼んでみても同じことだった。  玄関に行ってみると、修平さんの靴とアンジュのリードが見当たらなかった。  「……外に行ったの?」  ポツリと呟いた声が、暗闇に滲んで消える。    広い家に一人きり。  この家に来てから、初めてのことだった。
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