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episode.6
あかねと恋人になって、二時間。
今は、外であかねと一緒にいる。
「星、まだかなぁ...」
「あー、今日はしし座流星群が流れるってテレビで言ってた。」
あかねが、目をきらめかせる。
「それっ、ほんと!?」
−可愛い。
「ホントだよ。」
「じゃあ、もう少しだけ空見てよっと!」
あかねが再び空を見始める。
あかねの横顔が見放題だ。
夜の街灯の光とあかねの横顔があわさって、あかねの横顔がきれいに光ったようになる。
すると、
シュッ
「あっ!しし座流星群流れた!侑里!見た!?」
「ごめん、見てなかった。」
「えー...、見てなかったの?残念だなぁー...。」
「ごめん」
「まぁ、流星群見れたわけだし、帰ろっか!」
「うん、帰ろ。」
しし座流星群−。
余生が少ない僕達への神様の贈り物だろうか。
もしそうなら、あかねにだけ贈ってほしかった。
僕にはいらない。
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