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episode.1
今日、病院に行くと、医者に「あなたは生きれてもあと1ヶ月です」って言われた。
最初、「は?何言ってるんですか?」って思った。
説明を聞くと、何やら原因不明の病気らしい。
そんなの聞いて、僕は納得なんてできるはずがない。
僕は、「原因不明の病気って、何とかわからないんですか?」とか「治す方法はあるんですか?」と医者に聞いた。
しかし、医者は首を横に振るだけ。
一瞬、「この医者、やばいやつなんじゃないか。」って思ったけど、海外でも有名なこの病院だ。そんなはずがない。
とにかく、僕は診察室を出た。
なにかの話題を話して、笑っている看護師。
「注射が痛い」といって、泣き叫ぶ子供。
周りにいるすべての人が、何だか憎たらしく思えてきた。
僕の心に「君たちは生きていられるだけマシなんだ。」とか。
僕のように、余命1ヶ月と言われた人はこの中にはいないだろう。
とにかく病院内を歩くことにした。
少し歩くと、一つの診察室から、「どうにかならないんですか!?」と、明らかに僕よりも年上の女の人の声が聞こえた。
診察室のドアが開いている。
診察室の中には、若そうな医者、看護師、僕よりも年上の女の人、そして−
僕と同い年くらいの女の子。
少し、内容を聞いてみることにした。
「じゃ、じゃあ、この子はっ!この子は、あと2ヶ月しか生きれないんですか!?」さっきの女の人の声が診察室に響く。
「はい、長くても3ヶ月の命です。」若そうな医者が言う。
女の子はひっそりと話を聞いているだけで、ひとことも話さない。
余命3ヶ月。
僕よりも長い命だ。
あの子も何かしらの病気を持っているのだろうか。
考えているうちに僕は、女の子に存在を知られていた。
「あの、何で私の余命の話を聞いているのですか?」
気づくと、少女が僕の目の前に立っていた。
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