もう少しだけ一緒に

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「もっと一緒に居たかった!居たかったんだよ!ノっ君! あなたを愛しているの! 」  不意に画面に見た事も無い表示が現れた。青い葉っぱに文字が描かれたそれは、よく運営がユーザーに挨拶をしたりする時に使われるフォーマットだ。 『ヘッドフォンかイヤホンを接続してください』  音声ならスピーカーで出力できるはずなのになんだと言うのだろう。  クリックしてそれを消すとまた同じメッセージが表示された。  最後に音声で挨拶でもあるのだろうか、恵子は傍らに掛けてあったヘッドフォンを取り上げるとそれを繋いだ。  青い葉のメッセージが消え、次の瞬間だった。  耳をつんざく大音量。まるで昭和の時代使われていたデータレコーダに転送される音声のもっと派手でけたたましいものが容赦なく耳元で鳴り響いた。  突然すぎてヘッドフォンを外す前に恵子はショックを引き起こし、そのまま机に突っ伏して意識を失ってしまった。  なかなかログアウトできなかった恵子は力づくで引き剥がされる様に大切なLiveyに別れを告げる機会を失ってしまったのだった。
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