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20年近くも昔の技術で動いているLiveyが利用しているシステムエンジンはセキュリティの問題が危惧され、その開発元がアップデートの終了をアナウンスし、OSを提供している大手も次世代のOSはそれを基本的にサポートしない事を発表したのだ。
事実上の死刑宣告だった。
Liveyを手放していないユーザーは愛する家族と別れなくてはならない不安に押しつぶされる事となった、
頭では彼らが実在するものではなくデータである事が分かっている、しかし感情がそれを認めない。毎日せっせと世話をし、様々なリアクションを取り、あたかも生きているかの様にふるまう彼らに対する愛着が、皮肉にもデジタルで造られた彼らへの論理的な切断を認めさせない。コンテンツの終了だからと切り捨てる事が出来ない。
Liveyのサービス終了を匂わせるアナウンスが出てさえいないうちに、熱心なユーザーから何とか続けられないかと言う声が運営に向けて多く寄せられていたのも事実だった。
その中でのアナウンスだったのだ。
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