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恵子を含め、多くの飼い主が希望を感じていた11月の事だった、
『Liveyは12月26日12:00をもって運営サービスを終了します。詳しくは以下のURLでご確認ください』
目を疑った、
飼い主も運営スタッフも、希望をもって新たな一歩を踏み出してふた月も経たないうちだった。
「噓でしょ? だって、 ああ 言ったじゃない! 続くって、もう少し待ってって言ったじゃないっ!! 」
こんなに大きな声が挙げられるなどと恵子自身さえ知らなかった。
「嘘よ、だって、 だって続くって、 続くって言ったでしょ?! ノっ君はどうなるのよ!どうなるのよ!だって、だってノっ君は、何も悪い事してないのに!そんな事あってたまるもんか!! 」
恵子は即座に運営にメールを書いた。たかがデータなんかでない事、どれほど愛着があるのか、どれほど人生で支えられてきたのか、飼い主にとってLiveyがどういうものであるのか、それらを熱を込めて書いた。自らの文才をありったけ込めて、画面の向こうに炎でも焚かん思いを込めて文章をつづった。
あえて古いシステムを使ってログインしてみれば、パークはサービス終了の話題で持ちきりだった。
残念だと言う者、仕方が無いとうなだれる者、こんなの納得いかないと熱弁する者、残りの二か月を大切にすると語る者、こうなってみてアクティブなユーザーが思っても見ないほど多かった事に気付かされる。
署名を集めると言い出す者も居たが、それでどうこうなるのなら折角前向きに動き出していた取り組みがたった二か月でふいになるものかと正論を吐く者も居た。
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