2/2
前へ
/20ページ
次へ
 紗奈が手にしているのは、水色の小さな小鳥のぬいぐるみキーホルダーだ。  陽介は知らないキャラクターだが、ノノというキャラクターなのだろうか? 「違うよ。今、紗奈が名前つけた」 「見た瞬間? 早いな」  紗奈は「ノノ」を目線の高さまで上げてよく見た。そして、彼女に一つ質問をする。 「ノノは、誰に紗奈のお家に連れて来てもらったの? サンタさん?」 「……そいつに聞いても分からないと思うよ」  陽介は妹の行動を、呆れたように見て言った。すると紗奈は、 「じゃあ誰?」  と聞いて来た。  すると、なぜか陽介は詰まった。しばらく考えてから、兄は苦し紛れに言った。 「……サンタさんでも、会社の人でも無い人だよ!」  紗奈は推理する。 「じゃあ、陽兄サンタ?」 「違う」 「えっ、じゃあ誰?」 「紗奈の知らない人。『2人目のサンタさん』って言ってたよ」  ──2人目のサンタさん?  それは、どういう意味だろうか。  
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加