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「それで、何かあるの?」  律希の重ねた問いに、紗奈は首を傾げる。 「何がですか?」 「クリスマスの思い出だってば」 「思い出……」  紗奈は少し首を傾げて思案する。そして、「あっ」と声を上げた。 「あります! 私が小学一年生で、陽兄(ようにい)は確か……六年生だったかな。その時の話です」  すると、律希は少し興味を持った様子で言った。 「その話、聞かせてよ」  紗奈は記憶を辿りながら、語り始めた。
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