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Ⅳ
「──そんな感じで、私たちは『サンタクロース作戦』を無事、遂行することができたんです!」
紗奈がそう語ると、律希は小さく手を叩いた。
「なんか……本当に、可愛いね。陽介さんも川野も」
「小学一年生と六年生でしたから。あの頃は純粋でしたよ」
「あの頃はって……」
律希はなぜか少し笑う。
「川野は今も結構純粋だと思うよ。その頃と大して変わってないんじゃ無い?」
「えっ……それは、褒め言葉ですか? それとも、馬鹿にしてます?」
「もちろん褒めてる」
「……嘘ですね」
律希は「違うってば」と首を振る。そして、一度水を飲むと、
「それで、瑞穂さんは喜んでくれた?」
と続きを促した。
「母はもちろん喜んでくれました。でも、この件は、私にはまだ謎が多いです」
紗奈はそう言って、考え込むように首を傾げた。
「結局、兄はどうやってマフラーを手に入れたんでしょう? それに、あの年のクリスマスにはもう一つ謎があるんです」
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