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 松田くんの車に乗りさっきまで笑っていた松田くんがまたムスッとした表情に戻った。原因は分かっているけれど本人にカッコいいと改めて言うのはちょっと、いや、かなり恥ずかしい。 「真紀」  松田くんの低い声で名前を呼ばれドキンと心臓が跳ね上がる。 「……はい、んっ……」  チュッ、チュッ、と私の唇を吸い付くす松田くんの柔らかい唇の間から出るいやらしい水音が車内に響き渡る。 「俺の事はカッコいいって言ってくれないの?」  ジッと見つめる松田くんの熱い視線で身体の芯から熱く燃えるように火照る。 「えっと……だから、あの……ンッ」  中々言い出さない私に痺れを切らしたのか貪るように激しいキス。  息をするタイミングも測れず蕩けるように頭がボーッとしてくる。  唇が離れた時には舌もジンジンと痺れ身体が松田を欲しがっていた。 「……松田くん」  何? と聞き返す彼の声が甘く優しくて、あぁもう彼が欲しい。と素直に思えた。  私から松田くんの唇にそっと近づきキスをした。 「……抱いて」  松田くんは一瞬驚いた顔をしたがすぐに優しい表情に戻り私を抱きしめた。重なり合うお互いの心音がドクドクと早く、更に早く抱かれたいと思ってしまうほど松田くんの心音にでさえ気持ち良く感じた。  松田くんのアパートに着き車を降りると、無言で松田くんは私の手をギュッと握り締め足早に部屋に向かう。  ガチャガチャと鍵を開け、玄関に入るなり深いキスをした。バタンと後ろで玄関のドアが閉まる音がした。  電気も付けずに暗い中キスを繰り返し「もう我慢できない、ここで抱くよ」と松田くんが耳元で囁き、私はお願いと言わんばかりに彼の腰に脚を絡めた。  
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