3.高橋晃
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そんなこと告白する前から気づいていたし、今尚、完全に消し去っていないことも分かっている。 分かっていて――それもひっくるめてプロポーズするのだ。結婚して、家族になって、ゆっくり……ゆっくり吉田への思いを消せていければいい。 身支度を整え、家を出る。百音との待ち合わせまでまだ少し時間があった。 駅へとつながる商店街を歩き、花屋の前で立ち止まった。
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