募る違和感

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募る違和感

ブリュンヒルデ・レトナシワは、同じ講義室にいた学友、イシノモリ・ユノ・エルネストに声をかけた。 「ねえ、ユノ」 「何でしょう?ブリュンヒルデ」 不可解に伸びたユノの頭が大きい。 前は目線は下を向いていたのに、今では若干上を向いていた。 前と変わらない目線だと、ユノの発達したおっぱいが見えた。 大いに創作意欲を刺激する。このユノぱい。 手早く描き上げたラフスケッチを見せた。 「ユノボテはめ」 「ふおおおう。エッチです」 あれ?普通?真っ直ぐなセクハラにこの反応? 前は流石に見せられなかったのに。 「北の倶利伽羅(くりから)」は最高傑作だったんだが。 代わる代わる寄ってたかって村人とロリファック展開を越えて無事原っぱでご懐妊。 あえて語ってないが、イサクかサゲンタが父親だった。 その時、トモエは先生の子を鋭意妊娠中で、おばさんがオーラルしまくってて。 先生交えた母娘丼ありの乱交本だったのだが。 まあ、ユノは先生の奥さんだしな。 ん?奥さん?愛人じゃなくて? うん、。 当たり前に改編された世界を、ブリュンヒルデは受け入れていた。 ああ。フラさん。 廊下で出くわした、愛人のフランチェスカは、周りを気にしてから、コッソリキスをしてきた。 「ジョナサン、ユノは元気?」 「うん。まあ」 何だろう。交互平等条約はどこに? ユノとした日は翌日フラさんだったよな? あー。安産型のお尻。 手を伸ばしてムニムニしようとしたら躱された。 あれ? 「ユノに悪いから。赤ちゃん出来ただけでも幸せよ?私」 フニュンとキスされて行ってしまった。 これは?何で? 何かが起きていた気がしていた。 講義室に行くと、慌てて原稿を隠したブリュンヒルデがいた。 「何隠してんだお前は」 「ぶぎゃああああああす!」 あ?これ。 「おい!ブリュンヒルデお前!ユノ関連の薄い本全部出せ!時系列に全部!記憶をフル総動員しろ!終わるまでここに幽閉な?」 「こ、こんな補習は嫌あああああああああああ!」 ブリュンヒルデは叫んでいた。 多種多様なラフスケッチが量産されていた。 「うおおおおおおおお!ドシュッ!ドシュッ!」 ブリュンヒルデの創作意欲に火が点いていた。 「ユノのロリボテものか。ああ撃ちたいこいつ。ユノが妊娠したあと描いたんだな?」 「スモール♡マタニティは私のキャリアの重要な転換点ふぉおおおおおお!」 「だからやってないって!ユノのちっこい体に欲情したらホンモノの変態だろうが!ーーあれ?」 最初にユノとしたのは、確か、5月の連休だったよな? そのままアカデミーの至る所でコッソリしまくって、一緒に実家に挨拶に行ったら臥待月がやって来て。 それで、月で妊娠して、帰ったあとで式挙げたんだよな? あれ?何でユノが離宮に住んでるんだ? ユノは学園国家アカデミーの王妃のはずなのに、何で愛人のフラさんが王宮の天辺に住んでるんだ? 「私にも妙な記憶の混乱があってふぉおおおおおお!気が付いたらユノからロリ属性消えてた!」 この馬鹿の記憶に間違いないなら、ユノはある日いきなり大きくなってないか? 更に言うならフラさんの2人目妊娠だ。 俺、いつフラさん妊娠させたんだ? とりあえず、俺はラフスケッチを全部焼き捨てた。 「嫌ああああああああああああああああ!ブヒイイイイイイイイイ!」 ブリュンヒルデは悲痛な悲鳴を上げていた。
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