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卒業
そして、年内にユノ達の卒業が決まり、食堂に全員が集まっていた。
妊娠中のミラージュとイゾルテもいるし、アリエールはロズウェルを抱いていたし、理事会に通している間に生まれたメルを抱いたエメルダもいた。
全員俺の子です。すいません。
「本当におめでとう!ユノ!」
フラさんはフェリックス抱いていて、
「おめでとうございますユノ様!ユノ様万歳!」
「ユーねーうわあああい!がう」
魔王はステラ抱いてて耳を齧られていた。
「ありがとうございます。嬉しいです凄く」
「ブリュンヒルデはどうしますの?卒業後の進路は?」
「そんなのは決まってる!アニメ制作会社に入り!あんた達のオーラルアニメで飯を食うふぉおおおおおおおお!ぶぎゃあああああああす!」
「誰かこの馬鹿を牢にぶち込みなさい」
持ち込んだソファーにだらけたミラージュが、銃を握っていた。
双子入っているからか、いよいよ腹が大きかった。
まさにクイーンだった。
「おおい!パーティーメニュー上がったで!さっさと食え!ティア様の最高の料理だべや!」
早速食堂のロリババアになりつつあった卒業生の姿があった。
「ティア!お前も来い!卒業生は前に集合!ユノ!魔法少女の証の三角帽子被って!」
「私達もやったわねエメルダ。ユノ達は1年遅れね」
「年齢的に仕方ないと思う。でも、やっぱりユノは規格外。魔法全く使えないのにアカデミー卒業なんて快挙」
「ま、アカデミー国王を腹で飼うひまわりの驚異って奴よ」
「そこうるさい!並んで写真撮るぞ!」
「やめろや!あたしは写すなや!」
幻の生徒は嫌がっていた。
「でもよかったです。ティア」
「ああユノ可愛いぞ!フラさんカノン抱いてやって!じゃあ!ウィスキー!」
ニッコリ笑って、遅れ馳せな卒業生達は、携帯に収まっていた。
帽子を高く投げるのは、アカデミー卒業したがやる儀式。
でもまあ、よかったわね。救星の乙女達が全員卒業出来て。
1番気に病んでたものね?ダーリン?
帽子を投げたヘスティアは、1人思っていた。
まさか、あたしを卒業さすとはな。ジョナサン・エルネスト。
神々は、あたしがアカデミーの食堂で働くなんて思ってねえべや。
あたしは最強の武闘派神だが、そのあたしが暴れたのに、誰1人傷付けずに事態を解決させたんは、エルネストの夫婦だった。
11まであたしと競った嫁もだが、まさかエレクトーラを担ぎ出すとはな。
しかも、エレクトーラを癒しただと?死に行くだけのエレクトーラの病を治し、しかも、年寄りのサブにあたしを使うか?普通。
まあいい。あたしがいれば、アカデミーは、学園国家は永遠だべや。
誰1人として溢さん。アカデミーの住人はあたしが守る。
あ?ひょっとして、それ解ってて、先越されたんか?あたしは?
ヘスティアの視線は、ユノを抱いていたエロ国王と、魔王に注がれていた。
神すら圧倒する深謀遠慮。ただもんじゃねえべやこいつ等。
ところで、ふんぞり返ってた女が、顔色を青ざめていた。
「あん?あれ?ダーリンお腹痛い」
「え?ええ?ミラージュ食いすぎか?」
「違うわよ貴方。まさか、陣痛?マリルカ大丈夫?」
「ちょっと待て!ミラージュクンクン。うへえ!マジか!双子が生まれる?!うわあああああああ!コーウェル先生どこ行ったか知りませんかああああああああああああああああああ?!」
ビキ。そこでヘスティアはキレた。
「てめ死にてんきゃあああああああああああああ?!あたしの目の黒い内は、家庭の不和は許さん!スピニング・トー・フォールド食らっとけやあああああああ!」
「あああああああああああうわあああわ!」
いや、子作りはしたけれども、まさかこんなに続くとは。
足を捻り上げながら、ジョナサンは苦痛込みの幸せを感じていた。
了
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