あやかし幼児

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あやかし幼児

留年し続ける、けったいな生徒の情報が解った。 ティア・アーネゼースと言う生徒だった。 アーネゼースて。そう言えばいたなあ、あんな奴。 ジョナサンが卒業した際、既にいた生徒だった。 確か、情報だけで会ったことはなかったが、俺がいた時、既に留年しまくっていた生徒だった。 多分、もうそろそろ30になるんじゃないか? なのに、教員室にあった画像は、ちっこかったぞ? 俺より年上のおばさんじゃねえか。 ん?メール?フラさんから? お弁当作って待ってるわ♡あ♡な♡た♡ 要するにしようってこと? 是非もない♡お昼にいただいてやるよ♡ フラニャンちゃんお口パクパクさせちゃって、ワンちゃんに反応してお口がワンちゃんの根本をハムハムしてきちゃって♡ 今日もハムハムしてね♡フラさん♡ せんせー!お早うございまーす! おう。お早う。 俺が今請け負っている幼稚部の生徒達だった。 現在、俺は幼稚部初等部の子供達に、魔法の基礎を教えていた。 午前は、子供達の相手をせにゃあならんし。 学園国家の建国に合わせて、まずした福祉政策が、初等教育だった。 まあ、いずれ俺の娘や息子も通うんだからなあ。 あ?フェリックス? 息子の匂いに反応して振り返ると、息子がけったいな幼女に誘拐されつつあった。 「お早う?パパさん?」 あん?お前は。 「アンズ組の、ルルー・プリンシパルだよな?」 妙に艶かしい、3歳児が言った。 「そうよ。相変わらずママ先生としまくってるパパ先生♡3人目はいつかしら?」 おい。ジョナサンが言おうとすると、突然現れたステラが抱きついてきた。 「パーパー!ぺい!」 「いきなり現れて何だお前は!魔王はどうした?!」 「まおーいなくなっちった!パーパ!クンクン」 うなじをクンクンするのは、俺の遺伝らしかった。 やたら喋りまくる、元気すぎる2歳児だった。 ついで、ルルーを指差していった。 「ふぇー!シュテリャの!返しぇガー!ガーぺい!」 ルルーの横に転移し、フェリックスを奪ってご満悦だった。 「あらあら。元気ねお姫様は」 「ふぇー!シュテリャのふぇー!マー!マーは?!パパあああああ!」 「叫ぶなステラ。フェリックスが起きちゃうだろうが。ママは俺の弁当作ってるよ」 一瞬で、フラさん探して転移で消えていた。 「2歳でもうあんなに喋るのね。あの天才児は。貴方とフランチェスカのいいとこ取りね」 「それで?今日はあんたなんだな?ガー。ガイア」 3歳児から、強い魔力を感じた。
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