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時代は今よりもずっと昔。
人が今よりもっと獣に近かった頃のお話です。
舞台は、罪を犯した者達を閉じ込めて置く牢であり、今でいう刑務所の様な場所でした。
そして、そこに収監されている三人の囚人が、
いつ刑が執行されるのかわからない日々を送っていました。
この者達は間違いなく悪人であり、何人もの人間をその手にかけた罪人達です。
冤罪などではなく、正真正銘、三人は殺人鬼であり、捕まり牢に入りはしましたが、反省をするどころか、自らがやったことを誇り、嬉々として語る様な者達でした。
自分が犯した罪を誇らしげに語るような人格ですから、人間として欠けている部分も多く、
人を殺めたことに対して何も感じてはいませんでした。
そして、この様な人を害しておきながら何も感じないような輩というのは大変身勝手なもので、
自身は人の尊厳を奪い、命すらも奪ってここまで生きて来たというのに、それがいざ自分の番になるとその事に大変憤っているのでありました。
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