ep.2*

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 ぐに、とスーツ越しに自身を握られた衝撃で思わず口が緩み、相手の舌の侵入を許してしまった。いつ誰が入ってくるかわからない公共のトイレで、こんな醜態を晒すわけにいかない。早くなんとかしなければ。  だが、口内と自身と、両側から刺激を与えられてしまって何も考えることができない。好き勝手されている情けなさから生理的な涙が勝手に溢れてくる。 「あっ、や、ああっ……!」  声が抑えられない。感じたくないと思っているのに、体は刺激に耐え切れない。ワイシャツの上から乳首を摘ままれたり引っかかれたり好き勝手弄ばれて、三神峯の意に反してぷくりと立ってしまっている。それがまた、相手を興奮させてしまう原因となっていた。 「乳首気持ちいい? もしかしてこういうことされるの好き?」 「ちが……っ! っ、ふあっ、ん!」  相手の硬いものが三神峯の腰に押し付けられる。気持ち悪い。気持ち悪いはずなのに、気持ち悪いを気持ちいい、に変換しようとする自分の体が(おぞ)ましいとすら思った。  散々口の中を犯されて腰が抜けそうなところで強く引かれて、つい相手に臀部を突き出すような体制になってしまう。 「誘ってくるようなカラダをしてるお前が悪いんだからな……っ」  相手の息遣いも荒く、その自身はスーツの上からでもわかるほどに主張していた。ベルトに手をかけられて、いよいよまずいと頭の中で警鐘が鳴り響いた。 「うちの社員に何やってるんだよ」
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