ep.10 *

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 より一層高まる嬌声に、先走りで腹を濡らしながら揺れる双珠。必死にしがみつく腕は限界を訴えるかのように震えていた。 「まっ……、あ! やあっ!」 「っ……、気持ちいいね、景……っ!」 「ん、あっ、和樹、キスして……っ」  次第に強まる腰の動きに、肌と肌がぶつかり合う音が部屋に響く。三神峯がねだるまま唇を重ねた途端、御堂が体勢を変えたことによって中で前立腺を掠めたのか三神峯が背を反らせてより一層高い声をあげた。 「んっ、――あああっ!!」 「っ、ここ、気持ちいい?」 「ああっ! ひ、い、ああん! ああっ、あっ、はげし、」  律動を続ける腰が止められない。甘い声を漏らす小さな口からはとめどなく唾液がこぼれている。彼のいいところを突くたびにきゅうきゅうと締め付ける秘孔に、御堂もかなり限界だった。 「景、景……っ! は、っ、イくよ……っ!」 「んっ、ああっ! ぁっ、ぁあんっ!」  細い腰を掴んで何度も奥に打ち付ければ、三神峯は背をしならせて自らの腰を動かしている。欲に染まった扇情的な姿に、自ら求める淫らな姿。打ち付ける欲は治まるはずがなかった。 「――っ、ぁ、ぁ――っ!!」 「――っ、くっ……」  声にならない声を絞り出して三神峯は自らの腹に白濁を吐き出した。吐き出したと同時に締め付けた秘孔に耐えきれず、御堂もスキンの中に吐精する。 「ぁ、……っ、かずきの、熱い……」 「っ、は……っ、そんな可愛いこと言わないでよ」
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