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ep.4.5 *
※当エピソードではお互いの自慰表現があります。
(あー……あんながっつく予定じゃなかったのに……)
ホテルの部屋に戻り、シャワーを浴びながら御堂は頭を抱えた。あそこまで誰かを自分のものにしたい、と感じたのは久しぶりだった。本来ならもっと時間をかけて距離を縮めていく予定だったが、三神峯に対しては逸る気持ちが抑えきれなかったのだ。
結果的に三神峯も御堂の気持ちをほぼ受け入れてくれたから問題はないのだが、スマートに決めようと思っていただけ、まるで幼子が欲しいものを買ってもらいたいと強請るように我儘すぎて滑稽だったとも思っている。
(あれはOKってことでいいんだよな? それにしてもいい匂いしたな……。意外と小さかったし、キスのとき可愛かったし)
あの滑らかな頬だ。纏ったワイシャツに隠された肌も、きっと滑らかで美しいのだろう。白くて綺麗な肌に赤い花を咲かせたら、どれだけ自分のものだと主張できるのだろう。
「……あ」
想像しただけで気持ちが昂る――。ふと下を見れば、自身が固く上を向いていた。
(性欲に忠実な若造かよ……)
まさか想像しただけで勃ってしまうなんて、さすがに欲望に忠実すぎやしないか。それに自慢ではないがこれまで男女問わずモテてきたとはいえ、さすがに男相手の経験はない。自分の生理現象にため息をつきながら、御堂は自身に手を添えた。
たまたま、AVを見てしまって反応してしまったと思えばいい。三神峯を襲いたいとか、綺麗な顔を欲望に染めたいとかそんな邪心では決してなく。
「ン……」
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