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「嘘だって、もう、本気にしないでよ、そうだ私のペーパーバックもあげようか、まあ原本はないけどね」
「どっちでもいいよ」
「じゃあ取ってくるね」
そう言い残し金沢が背を丸め玄関へ走る。
「今度でいいんじゃない、重たいし、かさ張るから」
「大丈夫だって一冊くらい、こういう時じゃないと思いつかないから」
金沢はママの意見に聞き耳を持たず玄関へ消えた。タンタンタンと階段をかけ上がる音がここまで響いてきた。
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