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「ああ、あの子たまに話題にするわね、見た目が良くない先生が教えてて、あれで頭が悪かったら絶望的だって。本当にあの子失礼だよね、もう叱っても足りないくらい」
ママは首を傾げ大きくため息を吐く。
「なんであんなに口が悪くなったんだか、もし恵那を送るのが嫌になったらいつでも言ってね。まあでもそもそも私のワガママだったね」
「大丈夫っす、帰る方向が同じなんで」
金沢ママが苦笑いを作ると俺もつられるように笑っていた。
ガチャンとドアを開く響きと共に金沢が現れた。2冊のペーパーバックを抱えている。
「じゃあこれ、自転車のカゴに入れとくよ」
金沢は俺がプレゼントで両手がふさがっているのに気付き、カゴとバッグの隙間にペーパーバックを押し込んだ。
雑だ。持ってきたペーパーバックを金沢に一度取り出してもらい、カゴに入ったままのバッグのファスナーを開けプレゼントを中に詰め込む、金沢がもってきたペーパーバックはカゴの隅に強引に収める。これでいい。
「今日はありがとうございました」
2人に丁寧にお辞儀をした。
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