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チャリの速度が上がるにつれて顔を切る風が冷たくなる。 俺は木戸先生を越えられるだろうか、それならまず金沢に何をしてでも勉強で勝たないと、首筋から侵入する冬の残滓を帯びた冷たい風を歯を食い縛って遣り過ごすしかない。 覚えていろよマジで。 団地の壁に反射した日差しの照り返しに目を細めると、空に伸びる光の筋がどこまでも続いている
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