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サンタさんを乗せた大きな象の一歩はとても大きく、あっという間に僕んちのすぐそばまでやって来た。
大きな象は僕が立っている窓のそばまで来るとペコリと頭をさげた。
さげた頭の上がちょうど僕のいる窓の高さにまでさがると、そこに乗っているサンタさんと目が合った。
僕は口をあんぐり開けたまま、なにも言えなかった。
ゆっくりとサンタさんが僕んちの窓をコンコンとノックした。
僕は急いで窓を開けた。
「君はたっくんだね」
サンタさんはとてもやさしい顔をしていた。
僕はうなずいた。
「君はいい子にしていたからクリスマスプレゼントをあげるよ」
言いながらサンタさんは肩から下げていた大きな袋をおろして、そこに手をつっこんだ。
そして、あーでもない、こーでもない、と大きな袋の中をかき回しはじめた。
「やった! クリスマスプレゼントをもらえる! きっとあのスーパーヒーローになるための変身ベルトだ!」
サンタさんが袋から何かを取り出した。
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