見舞い
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見舞い
その日の深夜、修理が終わったワシを神棚に戻すと、龍二は2回柏手を打った。 「母ちゃんがよくなりますように」 じっと目を閉じ、大きな体を小さくまるめて龍二はいつまでもワシを拝んでおった。 翌朝神棚から下ろしたワシをリュックに詰めて、龍二は歩いて山を下った。 バス停までは徒歩40分。 昨日受験に向かった道だ。 龍二は一歩一歩確かめるように、雪を踏みしめながら歩いていく。
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